産業廃棄物収集運搬業許可とは

産業廃棄物収集運搬業許可とは、事業者が産業廃棄物を適切に収集・運搬するために必要な許可です。無許可での業務は法令違反となり、罰則が科せられるため、適切な許可の取得が求められます。

産業廃棄物収集運搬業の対象となる廃棄物

許可の対象となる主な産業廃棄物は以下の通りです。

• 燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ
• 廃プラスチック類、金属くず、ガラスくず、コンクリートくず
• 建設廃材や有害物質を含む廃棄物

許可取得の要件

産業廃棄物収集運搬業の許可を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。

• 施設・設備要件: 廃棄物を適切に運搬・保管できる車両や設備を保有
• 技術要件: 適切な運搬方法や廃棄物管理に関する専門知識を有すること
• 財務要件: 事業継続のための安定した財務基盤の確保
• 人的要件: 廃棄物管理の専門資格を持つ責任者の配置

許可申請の手続き

産業廃棄物収集運搬業許可を取得するための手続きは以下の通りです。

1. 申請書の提出（都道府県知事または環境大臣宛）
2. 事業計画書、運搬車両の仕様書、財務諸表の提出
3. 審査および現地調査の実施
4. 許可証の交付（通常5年間有効）

許可取得後の義務

許可を取得した事業者は、以下の義務を果たす必要があります。

• 運搬記録の作成・保管
• 車両や設備の定期的な点検・管理
• 法令の変更に応じた適切な対応
• 定期的な従業員教育の実施

違反時の罰則

無許可での産業廃棄物の収集・運搬や法令違反が発覚した場合、以下の罰則が科せられます。

• 5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金
• 許可の取り消しや営業停止処分
• 環境汚染に対する損害賠償責任

まとめ

産業廃棄物収集運搬業許可は、廃棄物の適正な処理と環境保護を確保するために不可欠です。適切な申請と管理を行い、法令を遵守しながら事業を運営することが求められます。